詩と散文と音楽の広場      トップ ページ にもどる

          

            ☆最下部に、関連のリンク集を充実させました。(^^)

                           ☆400字詰め原稿用紙、35枚の作品です。

 

 愛と青春のアミーゴ   

 

 

 

 人が老齢において青春を回想し、記憶の祝祭を祝うように、

人類の芸術に対する関係は、

ほとんど青春の歓喜への感動的な回想というべきものがある。

 

         《フリードリヒ・ニーチェ・1844〜1900》

       

 

 秋の日ざしが美術室の南側の窓から入り込んでいた。あたりは深閑

(しんかん)として、耳を澄ませば、遠くから野鳥のさえずりが聞こえてくる。

そんな金曜日の高校の放課後であった。毎日のように剛史(つよし)と

誠人(まさと)は美術室にやって来ては目的もなく時間をつぶしている。

 

 剛史も誠人は、1学年の時、野球部に入っていた。しかし半年たらずで

一緒にやめてしまった。二人(ふたり)は運動神経も体格も良いのだが、

先輩や後輩とかの上下関係などが苦手(にがて)だった。それから二人は、

なんとなく美術部に入った。しかし美術部の部員は8名ほどで、活動は

ほとんど休止状態で、美術室は自由気ままな雑談の場所でもあった。

 

 美術室にはアグリッパやボルゲーゼの闘士やギリシャ神話の美しい神の

アポロなどの白い石膏像がある。二人とも美術部に入部した最初の頃は、

スケッチブックに鉛筆デッサンをしたり、木炭デッサンをしたり、モネや

ルノワールとかの油絵の模写などを、初心者らしく熱心にしていた。

 

 剛史と誠人は机を移動して並べて、その上に仰向(あおむ)けに寝転んで、

ガラス窓の外を眺(なが)める。名画のような色とりどりに紅葉した樹木や

秋らしい青い空や白い雲がよく見えた。

 

「剛史の姉(ねえ)さんや母(かあ)さんって、美人というわけではないけど、

なんとなく、ほのぼのとした魅力があっていいよんなぁ」と、つぶやくように

誠人(まさと)が云(い)った。

 

「誠人の美的なセンスはちょっとおかしいんじゃないの。うちの母ちゃんも

姉ちゃんも美人のほうだぜ。俺に似て美形なんだよ」

 

「ばぁか。なんで親や姉があとから生まれた剛史に似るんだっちゃ。それに、

おまえの顔は絶対に美形とはいわない。美形というのは正確には俺みたい

のを云うんだっちゃ」

 

「ぷふ。俺らは、うぬぼれだけは、一人前だよなぁ。わらえる・・・」

 

 剛史の家は四人家族であった。父は厳格(げんかく)な性格の人だった。

社員が二十人ほどの、機械の工具を生産する会社を、父は経営していた。

「日々、新たな気持ちで、何事も全力でしなければ、親友もできないし、

幸福な人生は歩(あゆ)めない」そんなことを剛史にも語る父であった。

そんな父とは対照(たいしょう)的に、剛史も、母も姉も、日々の生活を、

のんきに楽しむことを大切にする性格なのであった。

 

「そうそう、そういえば、俺らの演奏を聴(き)いていたかわいいひと、

剛史と同じピアノ教室の生徒なんだろう。沢田・沙希(さき)さんていったっけ。

沙希さんも美人というわけじゃないけど、忘れられなくなるような魅力が

あると、俺は思っただっちゃ・・・」と誠人が云った。

 

「沙希さんは、二十歳(はたち)なんだ。俺の姉貴(あねき)よりひとつ年上

だけど、沙希さんは洗練されているというか知性的な魅力があるよなぁ。

いま、沙希さんは、おばあさんと一緒に暮らしているだ。半年前までは東京

で両親と暮らしていたんだってさ。いろいろと事情があって引っ越してきた

らしいんだ。つきあっていた彼氏と別れたりね。そんなわけで、いまの

沙希さんには、心を癒(いや)してくれる俺みたいなのが必要なのさ」

 

「おまえのうぬぼれには付き合ってらんないだっちゃ。へぇー、沙希さん

には彼氏いないんだぁ。じゃあ俺にとっても、もしかしたらチャンスかもね」

 

「おーい。沙希さんに変なことをしたら、俺らのアミーゴは終りになるよん。

誠人は時々暴走するときがあるからなぁ。その点に注意だよん。まあ、

沙希さんは俺らみたいな快楽ばかりを最優先にしている遊び好きの

ガキンチョを彼氏にするわけがないよ。沙希さんは立派(りっぱ)なおとなの

女性って感じなんだからね。・・・ピアノだって俺より上手(うま)いんだ。

ショパンもベートーヴェンも感動するくらい上手(うま)く弾けるんだ。ピアノ

教室に通うのだって、ちゃんと目的があるんだ。ピアノ教室の講師資格

取得試験の合格を目指しているんだってさ。俺も影響を受けるくらい、

しっかりしたもんさ。・・・たぶん、俺らなんか相手にならないさ」

 

「ははは。剛史、沙希さんに惚(ほ)れてんじゃないの。まあ、がんばって

みろよ、剛史。愛には歳(とし)の差や固(かた)い理屈はいらないんだし」

 

「ははは。そうかな。愛には年齢も・・・国境も関係ないってかぁ」

 

「そうそう、愛こそ、すべてだって。ビートルズは永遠不滅だっちゃぁ」

 

「誠人ちゃん、その 『だっちゃ』は 『野ブタ。をプロデュース』 の彰(あきら)

のマネだろうけど、やめとけよ。誠人には似合(にあ)わないぜ、だっちゃ」

 

 剛史(つよし)と誠人(まさと)は 大きな声で 意味もなく わらった。

 

 美術室に瑞希(みずき)と奈々(なな)が入ってきた。彼女たちも

同じ美術部の部員で高校二年であった。

 

「あああ、どうしようもないわね。二人とも寝転んでばかりいて」

 

「そうそう、奈々の言うとおりよ。青春時代は今しかないんだから

。もっと、きりっとして欲しいわよね」といって、瑞希は机に寝て

いる剛史と誠人の顔をのぞきこむ。

 

「またまた、君たちは、どうして夢見るお姫さまみたいなことを云うのかな。

俺たちは白馬に乗った王子さまじゃないって。それに、俺らは文化祭で

青春を謳歌(おうか)したばかりじゃないですか」と誠人が云(い)う。

 

「瑞希も奈々もギターなんか持っていて、まだ練習するのかよ。

もう練習は勘弁(かんべん)してくれよ」と剛史(つよし)が云った。

 

 この高校では先日、秋の文化祭があった。剛史たち四人は、この美術室で、

油絵やデッサンの展示のほかに、『青春アミーゴ・音楽祭』と称(しょう)して、

バンドを組んで10曲ほどの歌をうたった。中島みゆきが好きな瑞希と奈々は

『地上の星』や『空と君のあいだに』をコーラス(合唱)した。

 

 剛史はクラシックピアノを小学生の時から習っていたので、リズムや

コード(和音)のパターンやアルペジオなど、キーボード(電子鍵盤楽器)の

テクニック(技術)は確かなもので、歌をうたいながらの弾き語りは特技であった。

 四人は約半年間、ハーモニー(和声)やアコースティックギターの練習をした。

「この歌は、休符を感じながらやろうね」などと的確なアドバイスができる

剛史は、練習のまとめ役であった。

 

 音楽祭のタイトルがなかなか決まらなかったのだが、剛史たちが見て

いたテレビドラマで人気上昇中の『野ブタ。をプロデュース』の主題歌の

『青春アミーゴ』をタイトルに拝借した。この歌は転調が多くてむずかしい曲

だったが、剛史のキーボードを中心にして、四人は懸命に練習したのだった。

四人は『青春アミーゴ』を、オープニング(幕開け)とラスト(幕切れ)にうたった。

 

 剛史がピアノ教室で知り合った沢田沙希も音楽祭に来た。剛史の母と姉も

やって来た。剛史の母は十代の頃から好きだった荒井由美の作詞作曲の

『まちぶせ』を、剛史たちにリクエストしていたのだった。その『まちぶせ』を、

瑞希と奈々のコーラスを中心にして四人でうたった。

 

 音楽祭には他(ほか)のバンドが五組ほど参加した。それは予想もして

いない数だった。それまで、あまり四人たちとはつき合いのないロックや

ラップのバンド活動をしている生徒たちが歓(よろこ)んで参加してくれた。

演奏会は午前の部、午後の部と二回にわたって行(おこな)われた。

美術室の会場は、立ち見のお客も出るほどに盛り上がった。

 

 

 日も暮れ始めた四時ころ、みんなと別れた剛史は、自転車置き場に

向かった。剛史は自転車通学をしていた。自転車の鍵を取り出そうと

すると、うしろから「剛史くん」と呼ぶ声がした。振り向くと瑞希(みずき)

が、これ以上はないというような最上の笑顔をして立っていた。

 

「なんだぁ、瑞希(みずき)。楽しそうな顔をして。・・・どうしたの」

 

「今度の日曜日にさあ。うちに遊びに来てくれないかな。・・・うちの

お母さんが剛史くんに何かご馳走(ちそう)したいっていうのよ。

剛史のおかあさんにいろいろご馳走(ちそう)してもらったお礼をしたい

んだってさ」

 

「お礼なんていいんだって。あれは文化祭の反省会ってことで、うちの

かあちゃんが勝手にみんなを呼んで騒(さわ)ぎたかっただけなんだから。

うちのかあちゃんの希望どおりに、荒井由美の『まちぶせ』をうたったから、

それで感動したり歓(よろこ)んだりしての、お礼っていうことなんだから」

 

「それはわかっているよ。でも剛史(つよし)くんには、うちに来てもらい

たいのよ。・・・わたしも来てほしいのよ」

 

「え、ということは、瑞希・・・、おまえ、俺のことを・・・もしかしたら・・・」

 

「なにいってんのよ。そんな、リアクション・・・。わらわすつもりなの・・・」

と云って、困ったような瑞希の頬に、一瞬、紅(べに)がともった。

 

「わかった、わかった。そんな怖(こわ)い顔は無(な)しだっちゃ。今度の

日曜に瑞希のうちに遊びに行くよ。俺も日曜は特にすることがないから」

 

「ほんと。うれしいよ。よかった。じゃあ日曜は・・・どこかで待ち合わせ

しようね。わたしのうちは、剛史のうちみたいに広くないけどね。

剛史のうちみたいにお金持ちじゃないから。それは気にしないでね」

 

「そんなことは気にしないよ。お金持ちだとか、そうじゃないとか・・・、

瑞希には気にしないでほしいよ。人は心でつき合うんだから。そうだろう。

人には愛とかや心とかの、そんな美しいものが大切なんだろう、瑞希」

 

「そうよね。いつだったか、そんな話をしたわね。心が大切なのよね。

・・・それじゃあ、剛史、またメールするから」

 

「ああ、楽しみにしているよ、日曜日。じゃあな、瑞希」

 

 明るく微笑んで軽く手を振って立ち去ってゆく瑞希の後(うしろ)姿を、

ぼんやりとしばらく剛史は眺めていた。瑞希は本気で俺に気があるの

だろうか。そういえば瑞希たちは俺らのことを、気分で呼び捨てにしたり、

『くん』をつけたりする。ま、いいか、そういう親しい仲ということで・・・。

 

 

 次の日の土曜日の晴れ渡った青空の静かな正午であった。

 

「好きだったのよ、あなた、胸の奥でずっと・・・」と荒井由美の『まちぶせ』

を口ずさみながら、剛史は自転車をこいでいた。コンビニに行った帰りの

住宅街の小道であった。剛史はなんとなく寄り道をしたくなった。沙希の

家(うち)に行ってみたくなったのであった。沙希さん、何してるのかなぁ、

沙希さんと話していると、一緒に時間を過ごしていると、春の日だまりの

 中にいるみたいに幸せな気分になるよな。そんなことを剛史は思った。

年上の沙希と話をしていると、なぜか心が落ちつく剛史なのであった。

 

 沙希の家は閑静(かんせい)な住宅街にある。剛史の家からは自転車で

10分程かかる。剛史は二階建ての沙希の家をぼんやりと眺めた。

 

 「剛史くん、剛史くんじゃない、こんにちは」と女性の明るく澄(す)んだ

声がした。沢田沙希(さき)であった。

 

「あ、沙希さんじゃないですか」と剛史は照れるように微笑んだ。

 

「こんなところで会うなんて偶然ね。・・・でもないのかしら」そう云って沙希は

明るくわらった。沙希は長い髪をうしろで束(たば)ねてポニーテールに

していた。いつもは、ふんわりとひろげた女性らしいヘア・スタイルだった。

 

 「剛史くん、暇(ひま)だったら、うちに寄っていかない。わたし

も暇しているほうだから。よかったら・・・」

 

「あ、そうですか。いいですよ。少し寄らせてもらいます。庭の芝生や

花がきれいですね」

 

 剛史は樹木のない日当たりの良い芝生の庭を眺めた。庭は今年の

春に沙希が植えた芝生がすっかりと根付いて緑がきれいであった。

 

「この庭はね、わたしが来るまでは草がぼうぼうだったのよ。わたし

一人で雑草を取って芝生を植えたのよ。おばあさんのひとり暮(く)らし

じゃあ、いろいろ不便だし、無用心だし、かわいそうだしね。わたしの

両親も東京で暮らしていて、こっちにはなかなか来れないから、

身の軽いわたしが祖母(そぼ)の世話にやって来たって感じなのよ」

 

「沙希さんは、やさしいひとなんですね・・・」

 

 剛史は自転車に乗ったままブロック塀(へい)越しに、芝生に水を

まいている沙希とそんな会話をした。芝生の庭に樹木は植(うえ)えてない。

花壇にはシュウメイギクやウインターコスモスの花が咲いていた。

 

 沙希の家のリビングのソファでは古希(こき)を過ぎた祖母が、お茶を

飲んでくつろいでいた。膝(ひざ)には生まれて一年くらいの白と赤茶

と黒の長めの毛なみの三毛猫(みけねこ)がいる。祖母の外見はまだ

まだ若々しかった。近所の買い物もひとりで行きよく歩く。足腰が丈夫

(じょうぶ)であった。 よく口ぐせのように「沙希がいてくれるから安心、

安心」といって微笑(ほほえ)む明るい人柄だった。

 

「おじゃまします」と剛史(つよし)は云った。

 

「いらっしゃい。ゆっくりとしていってください」と丁寧(ていねい)な

調子でそう云うと、沙希の祖母は剛史に微笑んだ。

 

「かわいい三毛猫ですね。まだ一歳くらいですね」

 

「あら、よく猫の歳(とし)がわかりますね。あなたは猫が好きな

のですか」

 

「猫は好きです。のんきだし自由だし、それに好奇心旺盛(おうせい)

で好きなんですよ。うちでも一歳の白い日本猫を飼ってるんです。三毛猫

ではないですけどね、かわいいですよね、猫って。確(たし)か猫の一歳は

人間の十八歳くらいの青春時代らしいですよ」と云って剛史はわらった。

 

「あなたは剛史さんだったわよね。楽しい人だわねぇ」と云って

祖母も笑った。

 

「剛史さんはいつも楽しくて明るいの」と云って沙希もわらった。

 

 リビングには小型のグランドピアノが置いてある。秋の日ざしで

暖かい部屋の中には薄紫(うすむらさき)のアスターやシクラメン

とかの花々が幾つもの鉢(はち)に入って咲いている。

 

 祖母は三毛猫を抱いたまま、沙希と剛史のために気を利かせたの

か、用事でもあるのだろうか、いつのまにか部屋を出て行った。

 

 

 剛史と沙希はピアノ教室で初めて出会った。二人の会話はとりとめの

ないものだったが、それは、かなり長いものであるがこんな会話であった。

 

「剛史くん、ビューティー・イズ・トゥルース、トゥルース・イズ・

ビューティー(Beauty is truth,truth is beauty )という詩を知って

いるかしら。日本ではあまり有名でないけれど、十九世紀のイギリスの

天才詩人のキーツがつくった詩なのよ。この詩は美的センスも豊かだった

相対性理論のアインシュタインが好きだったんですって。この『美は真実、

真実は美』という詩をアインシュタインは素直に信じていたらしいわ」

 

 「美は真実、真実は美ですか、すてきな詩ですね。知らなかったですよ。

意味の深い詩ですね。アインシュタインはすごい科学者ですよね。

子どもの純真な心を持ったままのオトナっていう感じで俺も好きですよ」

 

「わたしもアインシュタインの芸術家風の容姿が好きよ。相対性理論って

難(むず)しくてよくわからないけど、彼の美意識というか美的なセンスが

相対性理論を生んだと、アインシュタインの特集の本に書いてあったわ。

彼は、宗教心もあつかったそうなのだけど『すべての調和の中にあらわれる、

スピノザと同じような、自然という神』を信じていたんですって。でも『わたしの

宗教心は、いわゆる神秘主義とは無縁のものだ』とも語っているのよ。

わたしの一番好きな彼の言葉は『学ぶこと、つまり真理と美の探究は、

わらわれが、生涯、子どものままでいることを許してくれる分野だ・・・』

こんな言葉かしら」

 

「真理と美の探究・・・さすがアインシュタインですね。芸術家の云う言葉の

ように美しい言葉ですね。そういえば、美といえば、文芸評論家の小林

秀雄の『美を求める心』を読んだことがあります。たしか『美しいものには、

人を沈黙させる力がある。それが美の持つ根本の力である』とか『芸術は

人々に正しく豊かに感じる心を教えてくれる』なんて書いてあったんです。

それを読んだとき、美について語ることは難しいことなんだなあと思いました。

それと、ロシアの文豪のドストエフスキーの書いた小説の『白痴(はくち』

では、主人公のムイシュキン公爵(こうしゃく)が、『美は世界を救う』と、

確か云っているんですよね。ドストエフスキーは、『自分は、一生、神は存在

するのかという問題に苦悩した』と云っていたそうです。神の問題と

美の問題は不思議で、語りつくせないところが似ていると俺は思います。

沙希(さき)さんは『白痴』を読んだことがありますか」

 

「『白痴』は大好きな小説よ。剛史くんとわたしは気が合いそうね。そうね、

ドストエフスキーは、美には人類を救える何かがあると感じていたのかも

しれないわね。彼は天才的な洞察力の作家として有名だものね。でも、

なんでこんな難(むずか)しい話をしているんでしょう、おかしいわよね。

でも、楽しいわ。『白痴』のナスターシャ・フリッポヴナやアグラーヤなんて、

高貴な香りのする女性像で、わたし大好きよ。剛史くんは難(むず)しい

文学書をまじめに読んでいるのね。意外といったら失礼だけど、すごいわ」

 

「すごくないですよ。女の子の友だちが文学好きだったりして、そんな影響も

あったんです。学校の図書館に通って乱読していた時期があったんですよ」

 

 「そうなの。でも感心するわ。このキーツの詩のことは、小学生の時からの

のピアノの先生に教えていただいたのよ。その先生は東京でピアノ教室を

していらっしゃるの。ユーモアが上手(じょうず)ないつも陽気な先生なのよ。

先生はこんな話をしてくれたの・・・。子供たちは美しい心を持っていて、

まるで神さまの子どものようだ。天使のようだって。子どもたちには音楽を

通じて、その美しい感情をさらに美しく育てて、豊(ゆた)かな心の人間に

なってもらいたいって。

 

「子どもが好きな、やさしい先生なんですね」

 

「そうね。おとなになっても子どもの心を失ってはいけないって云っていた。

・・・音楽とは心の交流ができるひとつの芸術であって、ゆたかな人間的な

感受性を養わなければ、音楽は人に幸せを与(あた)えるものにはならないって。

音楽する人の心が正しくあるときに、聴衆は共感や感動をするのであって、

芸術としても高められてゆくのであり、世界中の人々が心を通わせ合うこと

もできるのだろうですって。音楽や自然や人の心の美しさには、神さまの

ように、人々を幸福に導(みちび)く、神秘な力や不思議な力や永遠の力

があるのだろう。そんなことをおっしゃっていたわ」

 

「その先生は、神さまの存在とかは・・・信じていたのですか」

 

「わたしも聞いてみたことがあるの。神さまを信じますかってね。

そしたら先生は、ほとんど神さまについては無関心だったのだけど、

ある日に、墓石(ぼせき)を買うことになって、それから自分の家(うち)の

宗教について考えるようになったんですって。先生の家は先祖代々、

神道(しんとう)なんですって。ほら、この町にも若宮神社(わかみやじんじゃ)

とかがあるでしょう。あの神社も神道(しんとう)なのよ。夏にはお祭りが

あるわよね。剛史くん、良かったら、今度の夏祭りは一緒に行こうか。」

 

「行きましょう、沙希さん。夏祭り、楽しみにしています」

 

「じゃあ、わたしも楽しみにしているわね。・・・神道というのはね、六世紀頃に

伝来した仏教よりも以前に、昔から日本にあった宗教なんですって。

森羅万象(しんらばんしょう)という言葉があるでしょう。森羅万象とは、

この宇宙に存在するすべてのものは、神の体現(たいげん)であって、

つまり神そのものであって、そのように受けとって理解して、人生は常に

神と共にあると考えるという、そんな宗教なのよ。ほら、宮崎駿(はやお)

さんのアニメの『千と千尋(ちひろ)の神隠し』で、八百万(やおろず)の

神さまたちが温泉に入りにやって来るでしょう。大根の神さまが千尋と

エレベーターに乗ったりして笑えるわよね。あれも神道の八百万の神さま

たちだわよね。千尋と仲のよかったハクという男の子は、川の神さまだった

でしょう。あの映画は楽しかったわよね。わたし、宮崎アニメ大好きよ」

 

「俺も『となりのトトロ』とか大好きですよ。『千と千尋の神隠し』は、

神道の神さまたちだったんですね。宮崎駿さんたちは、日本独特の

神さまが題材の作品が、アメリカや世界中で大ヒットするとは予想して

いなかったそうですよね。古き良き日本の文化と現代日本のアニメが、

世界に高く評価された感じで嬉(うれ)しくなりますよね。・・・そうか、

先生のその美学というのか、美しいものには不思議な力があるという

考え方は、もしかしたら神道(しんとう)の影響もあるのでしょうかね」

 

「そうよね。人って知らないうちに、宗教の影響を受けているのかもね。

先祖(せんぞ)が信仰熱心だったならば、遺伝子にもその情報が入って

いると考えるのがきっと自然なんでしょうね。宗教の話ばかりだけど、

先生はこんな話もしていたわ。お亡(なく)くなりになったけど作家の遠藤

周作さんは、キリスト教の信者だったんですって。遠藤さんは、神は見える

ような存在じゃなくて、人や何かを通(とお)して働きかけてくる力である

とか、キリスト教でいう救いというのは、神の永遠の生命の中へ入って

いくことだと云っているんですって。先生はその話の本で読んで、神道の

考え方に似ていると思ったりして、かなり共感したそうなの。わたしも

キリスト教の本は少し読んだの。誰彼(だれかれ)の区別なく、人を愛する

ことが大切だ。どこかの宗教のように、相手に強い改宗を迫(せま)る

こともなく、宗教が異(こと)なっていても、どんな宗教を信じていても、

その人に愛があればそれで良いとしたのが、本来のキリスト教なんです

って。美しい言葉よね。そして美しい考え方だわ」

 

 「そうですね。俺もそれは美しい考え方だと思います。世の中には宗教が

原因の、戦争なども多いと思いますけど、本来の宗教は人々の平和の

建設や心の幸福とかに役立つものだと、俺も思いますよ。それなのに、

いつの時代でも、世の中には愚(おろ)かな悲しい出来事ばかりが溢(あふ)

れているのは、なぜなんでしょうかね。人間の自分の利益ばかりを考える

愚かなエゴイズムや競争を煽(あお)るばかりの社会のシステムの結果

なんでしょうかね。哲学者のニーチェが『神は死んだ』なんて云ったらしい

けど、そんな悲観をしているより、素朴に素直に、神とかの信仰ができる人の

ほうが、きっと心の中は幸せだろうとも思うけど」

 

「そうね。信仰って本来は人を幸せにするためにあるんでしょうね。そういえば、

ニヒリスト(虚無的)といわれるニーチェが、その晩年に、同じドイツ人の

ゲーテの生き方や思想に賞賛の言葉を語っているのよね。ゲーテって

情熱的な恋をした人で『若きウェルテルの悩み』とか書いたり、古典的な

芸術を愛して、大自然を肯定して、永遠の愛や神を信じたり、魂の不滅を

信じていた人のようよね。人生や万物は自己を解放し、肯定するために

あることを信じて、八十二歳の長寿を保(たも)って大往生(だいおうじょう)

したんですって。ニーチェという人も神の存在を否定したようだけど、でも、

その上で人間の絶対的な生きる価値を問い直した哲学者だったから、

超人とか英雄とかに対する憧(あこが)れが強くて、ゲーテのようなたくましい

生き方に憧れたんでしょうね」

 

「沙希さんはゲーテが好きなんですか。・・・あの芥川龍之介もゲーテの

たくましい生き方に憧れたらしいですよね。芥川の『西方の人』に、ゲーテは

偉大だと書いてありました。八十歳を過ぎて大作の『ファウスト』を完成した

ゲーテの、人生を幸福に生きるための意志やその抜群の平衡(へいこう)感覚

に憧れていたようですよね。芥川は、若いころから神に注目していた人で、

昔から日本風土にある神々の存在よりも、一神教の神としてのキリストに

心ひかれて、熱心に聖書も読んだんですよね。そのキリストよりも、ゲーテは

人生の上では大きかったって『西方の人』に書いていますよね」

 

「芥川龍之介はわたしも好きよ。でも、それは知らなかったわ。剛史くんは

よく本を読んでいるのね。ゲーテという人は、『タフでなければ生きられない、

やさしくなければ生きる資格はない』という言葉がとても似合う人だと思うわ。

このフレーズは有名だから、剛史くんも知っているでしょう。レイモンド・

チャンドラーの探偵小説の主人公のフィリップ・マーロウが云った言葉よね」

 

「ええ、知っています。チャンドラーの小説はおもしろそうですね。今度、

チャンドラーは読んでみたいですね。その有名なフレーズは何(なん)と

いう小説に出てくるのですか、沙希さん」

 

「あの有名なかっこいいフレーズは、チャンドラーの遺作の『プレイバック』

の中の第23章に出てくるセリフよ。『長いお別れ』と『プレイバック』なんかが

お勧(すす)めね。わたしが持っているから買わなくてもいいわよ」

 

「そうですか。それじゃあ、沙希さんの本をお借りします。うれしいな」

 

「おもしろいわよ。今度持って来るわ。そういえば、明治大学教授で

『声に出して読みたい日本語』とかの本で有名な斎藤孝(たかし)さんも、

ゲーテの魅力に取りつかれた人で、詩人であり、科学者であり、政治家であり、

劇場も設計したゲーテは、私の知りうるかぎり、人類の最高レベルの資質を

持った人間であると、『座右(ざゆう)のゲーテ』という本の中で語っていたわ。

その本も、おもしろいから、今度一緒(いっしょ)に持ってくるわね」

 

「ゲーテという人は、やはり天才的なのでしょうね。それなのに恋愛をして、

その恋愛で死を考えるほどの苦悩をしたりして、心の弱さも普通にあって、

親近感が持てますよね。俺は『野ばら』という歌で、ゲーテを知りました。

ゲーテが書いた詩に、シューベルトやウェルナーが曲を作ったんですよね」

 

「『野ばら』は牧歌的ですてきな詩と曲よね。さっきのお話の続きだけど、

大自然や神を信仰するといえば、大昔の先祖に、縄文人(じょうもんじん)

っていたでしょう。一万年以上も前に生きていた人たちで、紀元前三世紀頃

まで続いていたといわれる縄文(じょうもん)文化の人たちのことで、彼らは、

自然を神として崇(あが)める習慣があったんですって。日本テレビの

『世界一受けたい授業』で云っていたわ。それと、先生もこんな話もして

いたの。お金や科学が万能(ばんのう)で、競争に明け暮れて、人間不信や

ストレスでいっぱいの現代人よりも、神や自然の美しさを信じられていた

はずの、遠い昔の人々のほうが心の中は幸せだったかも知れないって。

先生は、人間の思考の方法や言語では、神や美について考えたり、答えを

見つけることには、限界があるんだろうなって云っていた。だからこそ、

やさしい心や感受性を育てる芸術活動はとても大切なんだよって・・・」

 

 「いい話ですね。俺も、そう思います。芸術はとても大切ですよね」

 

「わたしも、テレビの悲しいニュースとか見ていると人間の愚(おろ)か

さに、よく憂鬱(ゆううつ)になるわ。人間よりも知恵のない動物のほうが

賢(かしこ)いと思うことだってあるものね。・・・よく先生はこんな

ことも云っていたのよ。人間は、この世界に存在する美しいものを、

空気や水のように当たり前のことのように思いすぎていて、あまりにも

美について考えないようになってしまった。美を粗末(そまつ)に

扱いすぎているって。大昔の人々のほうが、美しさに感受性豊かで、

美を大切にしていたろうって。本来、美には、人間を幸福に導(みちび)いて

くれる偉大な力があるといっていた。たとえば愛やラブ(LOVE)も美の

ひとつであり、美や愛をみんなが大切にして生きるようになれば、

世界は平和になるし、人生は幸福なものになるだろうって・・・」

 

「先生には、いつか会ってみたいなぁ・・・」

 

 「いつか会わせてあげるわね。先生の風貌(ふうぼう)はね。感性が

豊かで鋭(するど)いせいかしら、一見ちょっと神経質な感じもして・・・、

そうそう、『風に吹かれて』という歌があるじゃない。あの歌で有名な

アメリカのフォークソングのボブ・ディランになんとなく似ているのよ。

先生は、まあ、心のやさしい芸術家っていう感じの人なの。わたしも、

美しいものには永遠性やすごい力があると思うし、美しいものを大切に

して生きれば幸福になれると信じているのよ。・・・こんな考え方って、

剛史くんは、どう思うかしら」

 

「先生の影響かも知れないけど、俺も、美しさには何か不思議な力がある

と思いますね。なんでこの世界に美しいものがあるんだろうとか、宇宙の

果(は)てはどうなっているのだろう、って考えることがあるんですよ、俺は。

人にいえば笑われるような話でしょうけどね。美には永遠の生命力とでも

いうような不思議な力というのか秘密があるのかも知れないですよね。

俺にとっても美は生きてゆく希望のようなものです、たぶん、いつでも」

 

「そうなんだ、剛史くんは、高校生だった頃のわたしに似ているわ・・・。

音楽も美のひとつよね。坂本龍一さんは知っているでしょう。彼は『楽器の

音と雑音には区別はない』なんて何かのインタビューで云っていたけど、

わたしは坂本さんの考えにもとても共感するの。『音には境界や線引きは

できない』とも云っていたわ。わたしもそう思うの。生活の中のいろんな

音でも、自然の中の風の音でも、そしてロックン・ロールでもショパンでも

ベートーヴェンでも・・・、どんな音でも、わたしは好きだなぁ」

 

「そうだね、沙希さん。音も美だよね。世界は美にあふれているって感じ

がする。それなのに、みんな、オトナになるとそれを忘れてしまうんだ。

美しいものや愛とかを、みんなで粗末にしているから、世界中はこんなに

悲劇的な出来事ばかりなんだろうね、きっと。そうそう。、俺は、お笑いも

大好きなんですよ。喜劇王のチャールズ・チャップリンや北野武ていうか

ビートたけしなんかも好きなんです。『笑点』や『エンタの神様』のお笑い

番組は、見逃(みのが)さないようにタイマーで予約録画してるんですよ。

お笑いとかユーモアって、心のふれ合いから生まれるって、相手に対する

思いやりが原点だって、どこかのホームページに書いてありましたけど、

俺もそう思いますよね。そんな温(あたた)かい心が大切なんですよね」

 

「そうなんだぁ。剛史くんはいろいろと勉強家だし、やさしいのよね」

 

「俺なんか、やさしくないですよ。ただ人間なんてオトナになったって、

結局は未完成ではないのだろうか、なんてよく思うんですよ。それだったら、

あまり偉ぶったりしないで、楽しく愉快に暮らすほうが良いと思うんですよ」

  

 こんな長い会話をしながら、二人はすぐに親しくなっていったのであった。

 

 

「おばあさんたら、部屋を出て行かなくてもいいのに。わたしたちに

気を使っているのかしら。ねえ、剛史くんは、お飲み物はコーヒーかな、

紅茶かな、それとも緑茶かな、それともオトナっぽい、バーボンかな」

 

「コーヒーください。未成年に、バーボン・ウイスキーですかぁ」

 

「そうそう、剛史くん。作りたてのフルーツのサンドイッチがある

のよ」

 

 食パンにバタークリームを塗って、バナナやキウイの果物をはさん

で作ったサンドイッチが出された。沙希は料理が大好きであった。

近くの町にあるフランス料理店でパートタイマーをしていた。

 

「音楽祭は本当に良かったわ。剛史くんのキーボードや、みんなのギターや

コーラスも、音や言葉を大切にしていることが伝わってきて感動的だったわ。

荒井由美の『まちぶせ』は、わたしも好きなのよ。年頃の女の子の心情を

うまく表現しているわよね。もともと女の子の恋心の歌だから、やっぱり

女子高生にふさわしい歌だわ。選曲がみんな良かったわ。中島みゆきの

『地上の星』とかも良かった。『地上の星』って、無名の人々のための歌を

作って下さいって、NHKから注文されて作ったそうなのよね、そう思って

剛史くんたちの歌を聴(き)いていたら思わず涙が出そうになっちゃったわ。

・・・そうそう、剛史くんのお母(かあ)さんやお姉さんもすてきなひとだったわ。

わたし、ご挨拶(あいさつ)するとき緊張してしまったのよ」

 

 沙希は何気なく ピアノの椅子(いす)にすわると 『まちぶせ』 を弾(ひ)

き始める。弾き始めたその曲を気ままに途中でやめた。沙希は剛史を見て

微笑(ほほえ)むと、それからショパンの幻想的な『ノクターン変ホ長調』を、

譜面も見ないで、歌うようにやさしく弾き始めた。

 

 剛史は、いつもの笑顔とは違う、少しさびしげな沙希の横顔に見とれた。

鍵盤の上の沙希の手は繊細で美しい。沙希のうなじや細(ほそ)いを

見ていると、どうしてよいのかわからなくなる感情がわき起(お)こる。

剛史は目を閉(と)じた。沙希の心のやさしさや豊かさが響(ひび)きわたって

いるようなピアノの音に耳を澄(す)ました。

 

 沙希は演奏を途中でやめた。「剛史くんは、わたしのショパンを

聴(き)きに来たわけではなかったわよね」そう云って沙希はわらった。

 

「そんなことないですよ。俺は沙希さんのピアノは大好きですよ。

・・・俺は、沙希さんみたいな姉貴(あねき)が欲しかったなあ」

 

「だって剛史くんには、すてきなお姉さんがいるんでしょう」

 

「まあ、そうだけど。それじゃあ、沙希さんみたいな彼女が欲しい

ということにしておきます」思い切って剛史はそう云ってみた。

 

「・・・人の出会いには、心がときめくすばらしい幸せな出会いと、人の

苦(くる)しみとなるような不幸な出会いがあるものなのよね。剛史くんと

わたしの出会いは、これから先はどちらになるのかしら・・・。わたしは

剛史くんとの出会いをいつまでもいつまでも幸せなものにしておきたいの」

 

 剛史と沙希は一瞬見つめ合った。それは時間にして数秒であった

が、二人の記憶にいつまでも残るような人生の時となっていた。

 

 

 剛史が沙希の家の玄関のドアを出たときには、日も暮れていた。

 

「見て、西の空。夕焼けよ。とてもきれいね」と沙希は云った。

 

「ほんとうだ。水彩画のような夕焼けだね。きれいですね」

 

 剛史が「さよなら」といった。沙希も「さよなら。またいつでも

遊びに来てね」と云って微笑(ほほえ)んだ。

 

 

 剛史は自転車をこぎながら、オレンジにホワイトの絵の具を混ぜ

たような夕焼けに向かって、『青春アミーゴ』を口ずさむ。

 

「鳴り響いた 携帯電話、やな予感が 胸をよぎる、冷静になれよ、

ミ・アミーゴ・・・」

 

 剛史(つよし)の携帯電話には、かわいい絵文字のついた瑞希からの

短いメールが入っていた。

 

 あしたの日曜は、瑞希(みずき)のうちに行かないと・・・。剛史は、男子

みたいに乱暴な言葉もわざと使うけど、本当は気持ちのやさしい瑞希の、

いつも輝いている瞳や表情を思い出していた。 

       

 

        (2005年12月の作品)        《おわり》

 

 

  ◇注釈◇

 

☆アミーゴ    【スペイン語 amigo】= 友。親友。

☆リアクション【reaction】=

 1. 反応。「指令が出てすぐに―を起こす」

 2.逆方向への動き。反動。「急激な近代化に対する―」

 3.物理学で、反作用。

☆古希(こき)=70歳のこと。(還暦・かんれき=数え年、61歳のこと)

☆パートタイマー 【part-timer】 = 短時間勤務の人。

☆楽音(がくおん)= 音楽の素材になる音。振動が一定の周期をもち、

 その高さを明瞭に判別できる音。

 

 【資料】 若き人々への言葉  二ーチェ著  原田義人氏訳 角川文庫

        私のとって神とは        遠藤周作氏著  光文社文庫

       この一冊で聖書がわかる   白取春彦氏著    三笠書房

       この一冊で聖書がわかる    大島宏之氏著    三笠書房

       新・音楽普及の思想       財団法人ヤマハ音楽振興会

      芥川龍之介の復活       関口安義氏著    洋々社

      座右のゲーテ        斎藤孝氏著     光文社新書

      ゲーテとの対話       秋山英夫氏著  現代教養文庫

      アインシュタインの宇宙(平成3年版) 講談社Quark編集部編

 

◇◆ 資料などの引用は『著作権法 第三十二条』の範囲内と考えております。

    あらためて、著者、訳者、編者、刊行者の皆様に感謝いたします。

 

『著作権法 第三十二条』のサイト

 http://pine.zero.ad.jp/gsox/copyright.html#1

 

《おまけ》

 

「MIDI・まちぶせ」のサイト

http://www5b.biglobe.ne.jp/~kida2366/matibuse.htm

 

「野ブタ。をプロデュース」のサイト(掲示板、BBSがおもしろい!)

http://www.ntv.co.jp/nobuta/

 

「青春アミーゴ」の関連サイト

http://www.wretch.cc/blog/KamenashiYu&article_id=2300442

 

『ノクターン変ホ長調』藤田貞智氏の ピアノ演奏が聴けます。

http://www25.tok2.com/home2/sada3/Piano/NocturneEb.htm

http://sound.jp/music-sada/Piano/NocturneEb.htm

Piano演奏、Reiさんの『ノクターン変ホ長調』が聴けます。

http://rei136.hp.infoseek.co.jp/purepurepiano/midi/classic/noc-chopin.htm

 

ノクターン・変ホ長調作品9-2(ショパン)が聴けます。

http://sound.jp/mcs/sub12.html

 

オルゴールですがショパンの『ノクターン』が聴けます。

Nocturne op9-2 (ノクターン変ホ長調 作品9-2)

http://ww4.enjoy.ne.jp/~aqua98/instrumental/PianoM/noct9-2.htm

 

Nocturne Op.15 No.2(ノクターン嬰へ長調 作品15-2)

http://ww4.enjoy.ne.jp/~aqua98/instrumental/PianoM/nct15-2R.htm

 

『野ばら』が、なんと、81曲も聴けます。「音楽研究室」

http://my.reset.jp/~anima/kkk/roslein/mid/R01ander.mid

 

ブラームス、シューベルト、ウェルナーの『野ばら』が聴けます。

ゲーテ詩・近藤朔風訳詞の『野ばら』も紹介されています。

http://www7.plala.or.jp/machikun/brahmsheiden.htm

 

Dr.keiの研究室 : ゲーテの野ばらは面白い!

http://sehensucht.269g.net/article/418943.html

 

ゲーテと野バラ

http://homepage2.nifty.com/delphica/greece/goethe.html

 

『ばらの来た道』・・・ゲーテ作詩『野ばら』の合唱を聞いた。

http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/Rose/010304.html

 

ウェルナーの『野ばら』が聴(き)けるサイトです。

http://www.geocities.co.jp/MusicHall/6654/nobara-.htm

 

k-press音楽歳時記2004年5月 野ばら

『この詩には世界各国で154曲もの曲が付けられたと記されている。』

http://www.k-press.net/music/music040509.html

 

☆天才詩人キーツについて。

有名な環境問題の先導者、レイチェル・カーソン女史の絶筆となった

大ベストセラー『沈黙の春』のタイトルは、英国の詩人キーツの詩から

引用したという。「湖のスゲは枯れ果てた そして、鳥はうたわない」

 

☆ 世界の宗教人口 (1995年現在)

                     信徒数

キリスト教     33.7%   (1.927.953.000)

イスラム教    19.2%   (1.099.634.000)

ヒンドゥー教   13.7%    (780.547.000)

仏教         5.7%     (323.894.000)

シク教        0.3%      (19.161.000)

ユダヤ教     0.2%      (14.117.000)

その他      27.2%         (     ) 

合計        100%     (5.716.425.000) 

 

◇資料は、『ブリタニカ国際年鑑 1996年版』より

 

詩人 J・キーツのサイト 

http://www5d.biglobe.ne.jp/~papamama/w-bungaku5.html

http://www.tabiken.com/history/doc/E/E193L100.HTM

http://ww3.enjoy.ne.jp/~fukiko/guestC-1-135.html

 

レイチェル・カーソン女史のサイト

http://hb6.seikyou.ne.jp/home/JRCC/

http://www3.ocn.ne.jp/~zip2000/rachel-carson.htm

http://homepage3.nifty.com/such/book/karson.html

http://www21.ocn.ne.jp/~smart/Rachel1213.htm

 

小林秀雄についてのページ

http://homepage2.nifty.com/yarimizu2/kobayasi.html

 

はてなダイアリー - 小林秀雄とは

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AE%CE%D3%BD%A8%CD%BA

荒井由美こと松任谷由美(YUMING SOUND LIBRARY)

http://www.toshiba-emi.co.jp/yuming/

 

インターネットラジオ「松任谷由実はじめました」

http://www.toshiba-emi.co.jp/yuming/radio/

 

「パンドラの箱」編集部 | 松任谷由美

http://blog.pandorabox.biz/?eid=42574

 

「松任谷由美」「荒井由美」は誤字です。

http://homepage1.nifty.com/hidex/goyo/yuming.html

 

はてなダイアリー - 松任谷由美とは

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%BE%C7%A4%C3%AB%CD%B3%C8%FE

 

松任谷由美について

http://www3.ocn.ne.jp/~zip2000/yuming.htm

 

中島みゆき関連サイト

http://dir.yahoo.co.jp/talent/21/w93-2044.html

NAKAJIMA MIYUKI (中島みゆき)OFFICIAL SITE

http://nakajimamiyuki.cplaza.ne.jp/index.html

 

中島みゆき研究所

http://www.miyuki-lab.jp/

 

レイモンド・チャンドラーの『プレイバック』第23章の

有名なセリフとは・・・。

 

If I wasn't hard,I wouldn't be alive.

If I couldn't ever be gentle,

I wouldn't deserve to be alive.

 

「強くないと、生きていられない。

やさしくなれなかったら、生きている資格がない。」

 

レイモンドチャンドラー(Raymond Chandler)

http://www.dcns.ne.jp/~hitoshib/Bar-Chandler/chandler.HTM

http://www4.ocn.ne.jp/~gub/thandora.html

 

レイモンド・チャンドラーの世界(INDEX)

http://www1.neweb.ne.jp/wa/phil/

 

松岡正剛の千夜千冊『さらば愛しき女よ』

http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0026.html

 

「俺はセンチメンタルな男なんだ」とは、マーロウの呟く台詞

http://www.dgcr.com/cgi-bin/backnumber/back.cgi?mode=right&year=2002&month=3&day=8

 

芥川龍之介ファンページ

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ryunosuke/3673/

 

こけむす「羅生門」特設ページ

http://www.kokemus.kokugo.juen.ac.jp/rash/text/index.html

 

芥川龍之介の絶筆・「西方の人」に焦点を絞ったHP

http://homepage2.nifty.com/snowwolf/akutagawa.htm

 

芥川龍之介/出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%A5%E5%B7%9D%E9%BE%8D%E4%B9%8B%E4%BB%8

B

はてなダイアリー - 芥川龍之介とは

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%A9%C0%EE%CE%B6%C7%B7%B2%F0

 

スピノザについて(ノーベル賞作家の大江健三郎氏も「エチカ」愛読したそうです)

http://www.ne.jp/asahi/village/good/spinoza.htm

 

はてなダイアリー - スピノザとは

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%D4%A5%CE%A5%B6

 

スピノザ協会/Spinoza Kyokai

http://www1.odn.ne.jp/gakuju/kyokai/spinoza.html

 

縄文人・弥生人かんたん判別サイト

http://www.netpia.jp/history/jomon-check.htm

 

縄文人

http://www.hi-ho.ne.jp/ohsamu/mp3/jomo.html

 

縄文人(1)(2)(3)あの岡本太郎も縄文人を尊敬していた?

http://homepage2.nifty.com/ym_yaki/toshiro_ma_011.htm

 

縄文人ってエライ!

http://www.dewa.or.jp/~jomond/90erai.html

 

北部九州の弥生人−渡来人とその末裔

http://www.city.chikushino.fukuoka.jp/furusato/sanpo51.htm

 

弥生土器と吉野ヶ里のナゾ

http://www.asukanet.gr.jp/tataki/index.html

 

弥生人はどこから来たか?

http://www.asukanet.gr.jp/tataki/yayoizin.html

 

遠藤周作氏のサイト

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3648/

 

ボブ・ディラン - Yahoo!ミュージック - アーティスト情報

http://musicfinder.yahoo.co.jp/shop?d=p&cf=12&id=3008

 

ボブ・ディランのサイト

http://www4.plala.or.jp/mount-art/tukiyo/music_DYLAN.htm

 

基本的なボブ・ディラン ー How to follow Bob Dylan

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/1061/bob.html

 

アインシュタイン(物理学者)ー 英語の名言・名セリフ

http://wakuwakuweb.com/fun/ph-einstein.html

 

書評「アインシュタイン」日経 2000/05/14 朝刊

http://www.inh.co.jp/~shinpei/library002.html

 

アルベルト・アインシュタイン

『人生の意義に答えるのが宗教だ。』

http://meigen.ivory.ne.jp/meiku/einstein.htm

 

「アインシュタインから学べ?」「100年後の地球」

http://www.hkd.meti.go.jp/hokpp/humanenergy/040731/

 

アインシュタイン博士が語る天皇 (1923年)

http://members.jcom.home.ne.jp/ochozt-t/ikihtm/MessagetoJpn.htm

 

アインシュタイン神を語る/書評

http://www.kousakusha.co.jp/RVW/einp.html

 

名言 ★ アインシュタイン

http://blog19.fc2.com/o/orangekick/file/P_EINSTEIN.html

 

「結婚はすべて危険だ」と言った、アルバート・アインシュタイン

http://www.asahi-net.or.jp/~pu4i-aok/core/quotdata/900/q905.htm

 

アインシュタインの名言・名句

http://www.zengame.com/blog/archives/cat_e.html

http://www.hct.zaq.ne.jp/munenori/meigen/8wa/wa24.html

 

生きがいとユーモア/アルフォンス・デーケン 上智大学文学部教授/

http://www.ncc.go.jp/jp/ncc-cis/pub/events/010630a.html

 

千と千尋の神隠しの関連サイト

http://www.tkma.co.jp/tjc/anime/chihiro/

http://www.ghiblies.net/users/fc/chihiro/

http://www.ntv.co.jp/ghibli/sennokami/index2.html

 

宮崎監督作品系二次創作HP(読み物中心)

http://homepage2.nifty.com/shikema/

 

東京都現代美術館:企画展(日本漫画映画の全貌)

http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-04.htm

 

2001年度作品『千と千尋の神隠し』

http://www.aic.gr.jp/anime/ghibli/2001s.shtml

 

『千と千尋の神隠し』公開10週目で国内動員記録更新!

http://www.famitsu.com/entertainment/news/2001/09/27/n04.html

 

宮崎駿氏 - Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E9%A7%BF

 

時代を翔る アニメ監督 宮崎駿

http://www5.hokkaido-np.co.jp/bunka/miyazakihayao/

 

高畑勲・宮崎駿作品研究所

http://www2s.biglobe.ne.jp/~nez/

 

久石譲&宮崎駿フォーラム、MIDIデータリンク

http://www.yk.rim.or.jp/~rst/

 

はてなダイアリー - 宮崎駿とは

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%DC%BA%EA%BD%D9

 

日本テレビの『世界一受けたい授業』の公式ホームページ

http://www.ntv.co.jp/sekaju/

 

フリードリヒ・ニーチェのサイト

http://www.logico-philosophicus.net/profile/NietzscheFriedrich.htm

http://sanmarie.s-n.pl/roman/30nitc.htm

 

ドストエフスキーのサイト

http://www.coara.or.jp/~dost/1-9.htm

http://www.yomiuri.co.jp/book/column/pickup/20050301bk02.htm

http://www.h3.dion.ne.jp/~hontobi/gaikoku-ta2.htm

http://www.hm.h555.net/~hajinoue/jinbutu/dosutoehusuki.htm

http://meigen.ivory.ne.jp/meiku/dost.htm

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ango/7795/pis19/dostoevskiy/dostoevskiy.html

 

はてなダイアリー - ゲーテとは

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B2%A1%BC%A5%C6

 

ゲーテのサイト

http://www.tabiken.com/history/doc/F/F266R200.HTM

 

ゲーテ年譜

http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Orion/4605/geothe/geotheBio.htm

 

ゲーテの名言・格言集1 - 星が見える名言集

http://bluesidusifeld.seesaa.net/WISDOM/Goethe.html

 

心に残る名言集Preview

http://www.geocities.jp/world_sophia/meigen.html

 

「わたしと同じように生活を愛そうと試みたまえ」

ゲーテ − 名言から学ぶ幸せのヒント

http://meigen.shiawasehp.net/k/j-goethe10.html

 

世界の名言・人間(ゲーテなど)

http://members.jcom.home.ne.jp/los-angels/dna_cont/meikoto/meigen_ningen.htm

 

Doors open at 10 p.m. 今日の名言(ゲーテ)

http://itu.blog5.fc2.com/blog-entry-87.html

 

恋愛名言集♪(ゲーテ)

http://page.freett.com/teodoll/r_m_1.html

 

神社本庁ホームページ

http://www.jinjahoncho.or.jp/

 

キリスト教についてのサイト

http://hopman.hp.infoseek.co.jp/kirisuto.html

 

仏教のサイト

http://www.kosaiji.org/Buddhism/

 

仏教講座 仏教用語などやさしく解説

http://www.shinrankai.or.jp/qa/

 

自分さがしの仏教入門

http://www.asahi-net.or.jp/~yi9h-uryu/

 イスラム教のサイト

http://www.tcat.ne.jp/~eden/Hst/dic/islam.html

イスラム教の特徴

http://www.geocities.jp/timeway/kougi-44.html

ヒンドゥー教のサイト

http://www.tcat.ne.jp/~eden/Hst/dic/hinduism.html

ヒンドゥー教の開祖

http://www.bekkoame.ne.jp/i/funyara9/syukyo/s_kaiso_hin.htm

ヒンドゥー教の起こりと開祖

http://www.d1.dion.ne.jp/~tenyou/index.files/tenyou-ki.files/okori-hindu.htm