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  ホタル袋  森下かほる   

 

夏の山の草はらに

淡いピンクや薄紫の

袋のような花を

幾つも下向きにつけ

 

まるで幾つもの

ランプが下がっているような

お伽の国のランプの精みたいだね

 

蛍の乱舞が見られる頃に咲き

蛍がそっと潜んだら

お伽のランプが出来上がる

 

もしも周りが暗闇に包まれなら

心にホタル袋のランプ灯したら

きっと温かくて柔らかな

光が心に灯るでしょう

 

でも今ホタル袋も

蛍もなかなか見られないから

心に灯す温かで柔らかな光

見つけられない

 

袋状になった花の中

蛍を入れて持ち帰ったという

それがこの花の名前の由来と聞いた時

昔の人の遊び心ってなんだか

センスがいいなって思ってしまった

 

こうゆう事を“風流”っていうのかな

 

ホタル袋は夏の草はらに咲く

可愛いランプのような花