涙の訳は秋の雨…? 森下かほる
窓の外の暗い空を見上げたら また降り出しそうな空は 泣き出す前の一瞬の人の表情にも似て
つられて泣き出さないように ふっと息を吐き出してから 視線を元に戻した
秋の雨は少し切なくて 少しずつ夏の熱を冷ましていく そんな役割があるのかもしれない
夏の出来事を 想い出に変えるために 秋の雨が降るなら 秋の雨が心に沁みていくのは 当たり前なのかもしれない
秋の雨はなんで こんなにも寂しげなんだろう
降る雨を見つめていると 過ぎてゆく時を どうしようもなく 感じてしまうからだろうか?
泣き出しそうな空を見ていたら 秋の雨はやっぱり 空の涙だとそう感じた
もらい泣きしそうで 涙が零れたら 秋の雨のせいにしておこう
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