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 春という名の画家が書く絵      森下かほる

 

 

陽射しがキラキラ輝きだして

春という名の画家が

春色の絵の具を準備を

しはじめている

 

ふきのとうやよもぎは

作りたての絵筆のように

大地を若草色に染めていく

 

春という名の画家は

次々と春特有の色を作り出し

大地のキャンパスに置いていくね

 

やわらかくてあたたかくて

やさしい色たちは

色を失くしていた冬の大地を

包み込むように染めていく

 

太陽のきらめきさえ

春が来るそのときめきを

表す色の効果に使っているね

 

季節が進むごとに

塗り重ねられる色

 

春の終わり頃

完成した絵の

今年の出来映えを

気にしていると思うから

 

「今年の絵の出来映えは

 どうですか?」って言う声が

春風に乗って聞こえたら

感想を教えてあげてくださいね

 

来年の励みになると思うので…