トップ ページ にもどる

 

   猫の目   てるり

 

 

綺麗な透明なグリーン色の罪がない目で

私を見つめる猫

あなたも人と同じように

なにかを捕えて生きているのに

なぜ人ばかりが破壊者になる

君の目は老いるまで曇らないけれど

人の目は

もう疲れて見える君のような目は

作り出すことを女はいつしか覚える

けれどホンモノは何も知らなかった子供の時

もう戻れないとき

戻るときは大人だった自分を忘れていくとき

今日もあの猫は私を見つめる